プログラミング教育の前提条件【特別講座03】

2021年4月29日

This entry is part 3 of 6 in the series 特別講座プログラミング教育
プログラミング教育の前提条件【特別講座03】

こんにちは。

特別講座プログラミング教育の第3回は「プログラミング教育の前提条件」というテーマです。

この講座全体としては、プログラミング教育の理論(何を何故学ぶのか?)と実践(どう行動するか?)の両面から解説します。

想定する読者は「プログラミング教育に興味はあるけど知識が全然ない」という方です。

知識ゼロから読んでも、理屈がわかったうえで子供に具体的な教育を与える(教材を選定して学習を提案する)ところまで到達できるようにします。

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本講座の内容

本講座 「プログラミング教育の前提条件」では、そもそもプログラミングを始めるタイミングについて解説します。

前回の講座では、プログラミング教育には3つの問題点があることを解説しました。

もし忘れてしまった場合は、下記から前回の講座を見直しておいてくださいね。

プログラミング教育には3つの問題点

この3点の問題点について知ったあなたは、子供に良いプログラミング教育を受けさせるにはどうすればいいのだろうか?と考えはじめたかもしれません。

あるいは行動が早ければ、既に各種プログラミング教材やプログラミングスクールを品定めしているかもしれませんね。

もしそうならば、さきに是非この講座の内容を見ておくことをお勧めします。

これを理解せずに幼児教育としてのプログラミングを成功させ、卓越した成果を出すことはほぼ不可能だからです。

何事も上手くいくための順番というものがあります。

算数だったら、足し算・引き算→掛け算・割り算→方程式→微分・積分→線形代数というようにステップアップしていきます。

友人関係だったら、同じグループに所属→会話して仲良くなる→好みや相性が合う相手が見つかる→時間をかけて親友になる、というような順番があります。

音楽(ピアノ)だったら、ドレミを覚える→指使いを練習→両手でひけるようになる→簡単な曲から少しづつ上達していく、という流れがあります。

つまり、順番を無視して次の段階を練習してもダメということです。

プログラミングも同じで、まずはプログラミングを始めるための前提を知りましょう、というのが本講座の内容です。

なぜプログラミング教育の前提条件を知るべきか?

はじめに、プログラミング教育の前提条件を知るべき理由について説明します。

この前提条件とは、プログラミング教育を受けるまでに子供が満たしておくべき能力の基準のことです。

例えば、「言葉(日本語)」がわからないと、授業を聞けないですよね?

このように、子供が特定の能力について基準を満たしてないと、どんなに優れた教育方法でも効果がないのです。

本講座では多くの子供や親が失敗しがちな、いわゆる落とし穴のような前提条件について紹介します。

この前提条件について詳しく知ることで、プログラミング教育を始めるべきタイミングを判断できるようになったり、プログラミング教育を始める前にどのようなトレーニングをすればよいのか分かったり、というメリットがあります。

子供の成長速度には個人差があります。

例えばScratch.Jr(スクラッチジュニア)というプログラミング環境は5歳~7歳が対象年齢となっていますが、3歳でも上手に使える子もいれば8歳になっても興味を持たない子もいます。

だからこそ、子供がプログラミング教育の前提条件を満たしているかを判断できるようになることが大切なのです。

プログラミング教育は「前提条件(能力)」と「興味性(関心)」という2つの視点から考える必要があります。

それではさっそく、プログラミング教育の前提条件を見ていきましょう!

プログラミング教育の前提条件とは?

ここでは、重要なのに多くの人が見落としている4つ前提条件について簡単に解説します。

前提条件 1: 数と形の理解

1つめの前提条件は数と形の理解です。

本講座の実践編13( Code Studio)以上のプログラミング教育に進む場合に必須となる能力は、

  • 0~10までの数と順序
  • ◯△□など基本的な形
  • 数や形から規則性を見いだす

といったものです。

数や形が分かっていれば、子供はビジュアルプログラミングのツールを使いこなせます。

逆に、この前提が満たせてない場合、子供自身で何をしたいか・するべきなのかを考えることができないため、親に言われるままに操作するだけになってしまい、やる気をなくしてやめてしまうリスクが高くなります。

これらはおおむね、算数検定:かず・かたち検定(ゴールドスター)合格程度の算数スキルに対応します。

幼児教育としての算数検定についてはこちらで詳しく紹介しています。

算数検定:かず・かたち検定(ゴールドスター) について

幼児教育アカデミーでは迷路のプリントや算数のプリントを公開しています。サイト上で公開されている画像は誰でもダウンロードできるようにしているのですが、現在リンクが壊れているようです。

調査に時間がかかりそうなので、受け取りにメールアドレスが必要ですが、よかったらこちらから一括ダウンロードしてください。

また、この講座と連動する企画として、算数の実力テストを公開する予定です。

こちらも用意でき次第、当サイトでお知らせします。

以上が1つ目の前提条件「数と形の理解」についての説明です。

前提条件 2: 文字の理解

2つ目の前提条件は文字の理解です。

とくに「ひらがな」と「カタカナ」が子供だけで読めることが必要です。

また、最初はなくても大丈夫ですが、できれば英語(アルファベット)も覚えたほうがよいです。

ほとんどのビジュアルプログラミング環境は子供でもわかるような解説が付いています。

ただし、解説は文字が読めることが前提なので、まず文字を読めるようになることが必要です。

この前提が満たせてないと、親が代わりに全てを説明することになります。

そうすると、子供が自分で考える・読んで理解する・理解が正しいかどうか検証する、といったプログラミング学習による成長ができなくなってしまいます。

先ほども説明しましたが、親に言われるままにパソコンを操作することはプログラミング学習ではないのです。

当サイトでは迷路+文字(ひらがな・カタカナ・アルファベット)という組み合わせで、楽しみながら文字を覚えるというコンセプトの迷路を公開しています。

以上が3つ目の前提条件「文字の理解」についての説明です。

前提条件 3: 左右の理解

3つめの前提条件は左右の理解です。

3つめの前提条件は必須ではないのですが、左右が逆転して困ってしまう子供が多いので要注意です。

できれば左右をしっかり覚えてからプログラミング学習に入った方が、効率よく進めていけるでしょう。

「必須ではない」としたのは、小さい子供はだれでもこの左右が逆転してしまう時期があるため、プログラミングをしながら乗り越えることもできるからです。

とはいえ、プログラミングと左右逆転現象への対処という2つのことを同時に子供に強いると、子供がストレスを感じることになってしまいます。

左右を理解するまでは、子供がプログラミングに触れるとしてもviscuit(ビスケット)などの遊びとして楽しむようにする方が良いでしょう。

本講座の第13回で作った、左右が逆になった鏡文字を探して遊ぶviscuit(ビスケット)のプログラムがこちらです。

https://develop.viscuit.com/env/view.html?control=play%3A00300013%3A13852%2F1-1%2F030.json%3A

このような遊びを通して子供は少しずつ左右について理解できるようになっていきます。

親の役割は子供の成長を見守りながら、タイミングよく教育(教材)を出していくことです。

無理せず、焦らず、自分なりの方法で子供と向き合っていきましょう!

以上が3つ目の前提条件「左右の理解」についての説明です。

おわりに

本講座 「 プログラミング教育の前提条件 」では、あなたが子供に良いプログラミング教育をするために子供が備えておく3つの前提条件について解説しました。

子供がプログラミング教育を受け取って自分の力にしていくには、これらの前提条件を満たしている必要があります。もし前提条件を満たさないままプログラミング教育をしてしまったら、子供はプログラミングを表面的に理解しただけで満足してしまい、重要な能力を磨く機会を逃してしまうことになりかねません。

そうならないために、次回の講座から3回にわたって各プログラミング教育の前提条件について、その詳細と必要な理由、そして基準を満たしたかどうかの判断基準について詳しく解説していきます。

次回以降の講座を最大限に活用して、より良いプログラミング教育を実践してください。

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