小学生はいつ何を学習する?勉強のコツ教えます(入学前~小学校1年生)
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幼児教育アカデミーの理解度テストをリリースに伴い、当社の教育システムや教育法について記事にすることになりました。
シリーズの内容としては一般的な知識やノウハウです。
既に広く知られていることではありますが、小学校1年生の算数教育に適用した具体例という切り口でまとめています。
このレベルでの情報はあまり見られない情報という意味で、独自性のある記事を提供できればと思います。
このシリーズでは小学校1年生の算数の学習の進め方について説明します。
今年入学した6歳の娘がスムーズに勉強を始められるように、いろいろ教えてください。
お任せください!まずは基本となる勉強の考え方を覚えていただきます。
そのあとで学校の宿題のコツや、親が見るべき所と子供がドリルで進めていける所の見分け方などテクニック的な話もしていきます。
ありがとうございます。楽しみです。
第一回目となる今回は、カリキュラム(小学校1年生で習う内容)のまとめと、学習の基本を教えます。
学習の基本となる7ステップ
幼児教育アカデミーで教えている7つが学習の基本はこれです。
- 何を学ぶか知る
- 学ぶ内容の前提となる知識・スキルを知る
- 子供の知識・スキルを知る
- 学ぶ目的(子供の動機)を確かめる
- やり方を決める
- 学習する
- 結果を確かめる
なるほど・・・
これらは受験勉強でも通用する学習の基本となる考え方です。
どのステップから始めても構いません。
ただし、どれかが抜けていたら効率が落ちます。
慣れるまではこの順番で進めることをお勧めします。
小学校1年生(算数)のカリキュラム
1つめの「何を学ぶか知る」から難しそうです。どうやって知ればいいんですか?
「何を学ぶか知る」ためには学校のカリキュラムを見るのがおすすめです。
学校からのお便りや教科書に全て書いてあります。
一例はこちら(学校により少しは異なります)。
カリキュラム内容 | 標準時間数 | 学習月 |
10までの読み書き | 11 | 4 |
集合数と順序数 | 2 | 5 |
10までの数の合成、分解 | 7 | 5 |
10までの足し算 | 6 | 6 |
10までの引き算 | 7 | 6 |
40までの数 | 9 | 7 |
何時、何時半 | 1 | 7 |
長さを比べる | 5 | 9 |
3つの数の加減算 | 4 | 9 |
体積を比べる | 4 | 9 |
足し算(繰上げ) | 13 | 10 |
図形(三角形・四角形)の分類 | 5 | 10 |
引き算(繰下げ) | 13 | 11 |
面積を比べる | 1 | 12 |
100までの足し算、引き算 | 16 | 1 |
時計(何時何分) | 2 | 2 |
図と式 | 6 | 2 |
図形(棒並べ) | 5 | 2 |
標準時間数は、その単元が授業何回分か(コマ数)をあらわしています。
ちなみに小学校1年生は45分授業です。
学習月はその単元を何月に始めるかをあらわします。
例えば「10までの足し算」は6月から始まって、6回の授業で終わります。
なるほどー。足し算を習うのはゴールデンウィーク明けなんですね。
いろいろあるように見えますが、1年生で習う算数は「数(順序)」と「足し算・引き算」と「かたち(三角と四角)」と「時計」の3つです。
特に、足し算・引き算が75時間と多くなっています。
1年生の総時間数は136なので、足し算・引き算は算数全体の55%です。
このように、カリキュラム把握では全体像とボリュームを知ることが大切です。
なぜなら、
わずか3時間で終わる時計問題、
年間授業数の半分以上をかけて習う足し算・引き算、
この2つは学習が上手くいかなかった時の影響が違いすぎるからです。
時計が多少読めなかったとしても、次の学年で小一時間ほど復習したら追いつけます。
一方、足し算・引き算でつまづいた場合は、かなりの時間をかけないとリカバリーは難しいです。
例えば75時間の授業を100%吸収できた子供と同じ理解に達するためには、何時間分の復習をすればよいかを考えてみましょう。
仮に90%理解して最後の10%でつまづいた(先生の授業が理解できずに聞き流している状態)とすると、7.5時間分の復習が必要※です。
※実際はケースバイケースです。授業についていけないことの影響をイメージするための試算です。
ある調査では、小学校の算数では高学年になるほど授業についていけない子が増えると言われています。
その割合は学年×10%ぐらい(1年生で10%、6年生で60%)で、塾や家庭教師などの対策をしないと授業を聞き流すだけの状態になる可能性がどんどん増えていきます。
6年生で60%・・・怖いです。
学校任せで子供を見てないと、100点を取れなくなる子がそれだけ多いというだけです。
子供がつまづく所はたいてい決まっているので、早期にフォローすれば大丈夫ですよ。
例えば、1年生の算数では「足し算(繰上げ)」でつまづく場合が多いです。
その対策もこのシリーズで解説していきます。
学ぶ内容の前提となる知識・スキルを知る
次は前提についてです。
算数は積み重ね型の教科なので前提知識を知ることが大切です。
小学校の算数(1年生)の学ぶ内容の前提となる知識・スキルは特にないです。
ただし、1年生の中には、あるカリキュラムが別のカリキュラムの前提になっていることはあります。
例えば数の概念(かずかぞえ、数字の読み書き)→順序の概念(前から何番目)→足し算・引き算→数を使った道具(時計、体積、面積)という順番になっています。
この中で1年生の足し算・引き算は以下のカリキュラムの前提になっています。
- 長さや面積
- 筆算
- かけ算
ですが1年生の算数はカリキュラムの順番どおりに学べば誰でもできる内容なので心配はいりません。
ここで重要なのは計算スピードです。
わかる→できる→早くできる→正しくできる→早く正しくできる
というのはそれぞれ別の能力(スキル)です。
うちの子は大丈夫でしょうか?
大丈夫です!計算はトレーニングすればだれでも早く正確にできるようになりますよ。
子供の状況を正しく把握して、カリキュラムに合わせてトレーニングしていくことが大切です。
このシリーズでは前提として、「2桁の足し算(10問)が2分以内」などの基準も紹介していきます。
子供の知識・スキルを知る
次は今の子供の状態を知ることです。
トレーニングを考えた時に、子供が今どれぐらいできるかを知ることは大切です。
例えば多くの塾では以下のような方法で子供の実力を把握しています。
- 講義に対する子供の反応
- 定期テスト、実力テスト
- 問題を解くときのスピードや途中式の正誤
- 子供からの質問内容
- アンケート
これだけ見ても、子供の実力を知ることが大切だと想像できると思います。
逆に、子供の実力を考慮せずに良い授業ができるでしょうか?
できないですよね。
ご家庭で子供の勉強を見るときも、塾と同じように子供に合わせた教え方をするのがベストです。
どうやって子供が理解しているか確かめたらいいのですか?
子供の理解度を確かめるには、クイズが簡単でしょう。
「この問題わかるかな? 2+3はなーんだ?」と子供に聞いてみてください。
そして、子供が「5!」と即答できるのか、それとも指を使って計算しているのを見ます。
子供の成長は個人差が大きいので一例ですが、例えば5までの足し算の目安※です。
5歳6か月(入学の1年前) | 10までの数字が言える |
6歳0カ月(入学の半年前) | 指を使うなどして答える |
6歳6か月(1年生の4月) | 3秒以内に答える |
7歳0カ月(1年生の10月) | 1秒以内に即答できる |
7歳6か月(2年生の4月) | 簡単すぎて相手にされない |
※学校の進度を合わせて考えるときの参考になるように10月生まれのケースで記載します。
早生まれ(学年で月齢が小さい)と遅生まれ(学年で月齢が大きい)で最大6カ月の影響があります。
例えば3月31日生まれの場合は、上記目安より6か月早く成長しないと学校の授業についていけなくなる可能性が出てきます。もちろん普通は授業の中で理解できるので問題にならないケースがほとんどです。
このページのまとめと次回のテーマ
ここまでのまとめです。
小学校1年生の算数を学ぶ手順を紹介しました。
ここまでは親がメインとなる活動です。
次回は「学ぶ目的(子供の動機)を確かめる」というテーマで子供がメインとなる活動について説明します。
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